2008年01月11日
第3話

コンコン。
『おぼっちゃま、入りますよ』
次の日、ばあやが朝食を運んでくれた。
『おぼっちゃま、どうしたんですか?昨夜からお部屋にこもりきりで』
「うん」
ボクは横になったまま、気のない返事をした。
『さ、おぼっちゃま。ばあや特性の朝食ご用意しましたよ』
「うん。ありがとう、ばあや」
さすがにお腹も空いていた。
ボクは身体を起こして、あたたかいスープを口に運んだ。
続きを読む
2008年01月06日
第2話

ある日、お昼寝をしていると、ばあやがやって来た。
『おぼっちゃま、もう夕方ですよ』
「うん。まだ夕食までには時間あるだろ?ばあや」
『そうですけど、おぼっちゃま。おぼっちゃまに、お客さまがお見えですよ』
「ん?お客さん?」
『お庭でお待ちです。髪を梳かしてあげますから、おきてくださいな」
「んー、面倒だな、、、」
『かわいい、お嬢様がいらっしゃってるのにw』
「え?お嬢様、、、」
『そうですよ。おぼっちゃまw』
「そうか、、、」
続きを読む
2008年01月05日
第1話

ボクは、ヨーロッパの田舎町に生まれた。
王子でもなんでもない。
一応、貴族の末裔でお城らしき物に住んでいた。
ただ、その辺り一帯の住民から「王子」と呼ばれていただけ。
父は、それを見て嬉しそうな顔をする、ただの見栄っ張りだ。
母も含め、貴族の血筋とかいう物を鼻にかけた嫌な一族だった。
世間から、どう見られるか、それが最大の関心ごと。
ボクは、たまらなく嫌だった。
すべてが、貴族の末裔というだけで縛られて、
窒息しそうな空気の中、育てられた。
すべてが、犠牲になっていた。

